『スーパー掃除テクニック』
第二章

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家庭内の汚れの落とし方プロ流第2章 ほんとうはお金をいただいても教えたくないけれど
家庭内の汚れの落とし方プロ流

「汚れ」落としの実践は、私の仕事の“手の内”をお見せするようなもの。同業者の競争もあるし、教えたくない、というのかホンネだが、世の中には
掃除に泣いている奥さんも多いし、もう黙って見てられない。
ハウスクリーニンクのプロとしては、こんなに汚れがたまる前に頼んでくれれば、と思うようなこと多い。だから、私たちの発見、工夫してきた「汚れ」落としの
テクニックを毎日のご家庭の掃除にも役立てぞほしい。 私たちの仕事は、要は、思いやりだ。奥さんたちの毎日の家事と同じだ。




















1.ウォーター・セクションの汚れ落としプロ流

キッチン 油の料理が多いから汚れ取りも油との戦い

キッチンの換気扇の油汚れは、最初はヘラ使いがポイント


●プロペラ式とレンジフード式の二種類

レンジフードのはずし方 換気扇は汚れた空気やにおいを外に出すための必需品ですが、空気といっしょに油分も吸い込まれていきますので、ふと気づくと油とほこりでベトベトということになりかねません。換気扇にはいろいろな種類がありますが、プロペラ式とシロッコファン式(レンジフード)の二つに分けられます。






















●日常のメンテナンスは三ヶ月に一度を目安に
 換気扇はとても汚れやすいものです。それではどのくらいに一度クリーニングをすればよいかというと、その家庭の食事の嗜好などによって汚れぐあいが違うので一概にはいえません。一般に、いため物や揚げ物が多い家庭は油が付着しやすく、汚れも落としにくくなります。しかし、油料理といつしょに煮物をよく作る家庭では換気扇についた油に水蒸気が含まれ、比較的落としやすいようです。また、油料理をほとんど作らない家庭では、それほどひどい汚れはつきません。このように、家庭によって汚れぐあいは違っていますが、一般に三か月に一度ぐらいを目安にするとよいでしょう。三か月程度ではあまり汚れは目立ちませんが、掃除の間隔が短ければ短いほど当然汚れも少なく、クリーニングもたやすいものです。「この次にしよう」と思っているうちに汚れはひどくなり、時間も労力もずっとかかってしまいますので、「この程度」、の汚れのうちにぜひクリーニングをしてください。

●ヘラでこびりついている汚れをとり去ってから洗剤洗いを
換気扇の掃除法 まず、換気扇を分解してください。内部に金属の鋭利な部分がむき出しになっていることがありますから、分解するときから、必ずゴム手袋をして作業するようにします。ファンやプロペラにこぴりついている汚れはいきなり洗わず、できる限りヘラでそぎ落とします。この汚れは、油とほこりがまざり合って酸化したものです。竹ベラ、プラスチックのヘラ、割り箸など、換気扇よりやわらかいものを使って汚れをこそげとり、古新聞などに包んで燃えるゴミといっしょに捨ててください。次に、洗剤をスプレーで吹きかけてブラシでこすります。場所に応じてブラシの大きさを変えると作業がしやすくなります。ただし、レンジフードの外側の塗装部分は、直接洗剤をかけると変色しやすいので、洗剤をぬれぞうきんにスプレーしてふくようにするとよいでしょう。汚れがひどいときには、ぬれぞうきんで一度ふき、塗装部分の表面に水の膜を作ってから洗剤をスプレーすると、変色を防ぐことができます。洗剤をつけてブラシでこすり、洗剤によって油がある程度乳化したらお湯で流します。再び洗剤をつけ、ブラシでこすってお湯で流すという“洗剤洗い”と“リンス作業”を何度か繰り返し段階的に汚れを落としたほうが効率的です。換気扇には、モーターなど電気の通じている部分がありますので、この部分はかたくしぼったぞうきんで洗剤ぶきをする程度にとどめ、けっしてぬらさないようにします。もし、ぬれてしまったときは、完全に乾くまで数日の間、通電するのをやめます。このようにしてクリーニングがすべて終わったら、よく乾いたぞうきんできれいにふき、とりつけます。とりつけたらすぐに通電せず、まずファンが正しく回るかどうか手で回してみます。異常がないのを確認してからスイッチを入れるようにしてください。とりつけ異常があるのにいきなりスイッチを入れると、回転しているファンがはずれてたいへんに危険です。

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ガスレンジの汚れは油の焼きつき取りがやっかいだが、プロ流なら楽勝



●ステンレスもサビる

ステンレスのさびの取り方 ガスレンジは、調理のときに油が飛び散ったり、煮汁が吹きこぼれたりして汚れやすいものです。これらの汚れをそのままにしておくと、熱によって黒く焼きついてしまってなかなかとれなくなってしまいます。この汚れを無理やりにとろうとして金だわしや金属ヘラなどでゴシゴシとこするのは禁物です。ステンレスにきずがつき、かえって見ばえが悪くなりかねません。そうかといって、汚れをつけたままほうっておけば、いくらステンレスといっても長年のうちにさびてしまいます。ステンレスというのはさびないものと思いがちですが、真水に対しては強くても、汚れが付着してしまうとやはりさびるものなのです。










●汚れに洗剤をスプレーしたあとラップでおおうのがコツ
油汚れの取り方 油が焼きついて乾燥している場合は、一見とりにくそうに見えますが、かえって洗剤がしみ込みやすい状態になっていますので、見た目ほどむずかしくはありません。まず、汚れの部分に洗剤を直接スプレーし、ラップで表面をおおいます。こうすると洗剤が蒸発せず、汚れの中に吸収されやすくなります。さらに、洗剤を吸収することによって汚れが膨張し、洗剤の吸収率はよりいっそう高くなります。こうして三十分ほどそのままおき、ラップをとり除いてスチールウールできずつけないようにこすります。汚れがひどい場合は、一ペんに落とそうとせず、この作業を何度か繰り返します。汚れがきれいに落ちたら、ぬれぞうきんでふいて仕上げます。さびている部分は、トイレ用酸性洗剤(塩酸の希釈液)を少量かけ、ブラシでこすります。このとき、必ずゴム手袋をはめて作業をするようにしましょう。サビが少ない場合はこの要領できれいに落ちますが、ひどいときにはある程度しか落ちません。無理に落とそうとするときずを作ってしまいますので、ある程度のところであきらめましょう。調理台は汚れやすいものですが、調理が終わったあと、ふきんでさっとふいておくだけでたいていの汚れは落ちてしまいます。汚れはそのつどふきとるように習慣づけましょう。
 
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オーブンや電子レンジ料理が好きなわりに、手入れしてない奥さんたち
 

 オーブンや電子レンジの内部は、調理の際の油や材料が飛びはね、それが高温で熱せられるために、一種の焼きつき塗装のようになってしまいます。最も落としにくい汚れの一つといえるでしょう。

●油の焼きつきをとる
 調理後は、そのつど受皿を洗ってふきとる習慣をつければ、焼きつきもできにくくなります。いったん焼きついてしまった油は、竹ベラなどでできるだけこそげ落としてから、ガスレンジのときと同様、洗剤をかけてラップします。三十分そのまま放置したあとラップをはがし、再び竹ベラでこそげ落とします。この作業を根気よく何回か繰り返して、徐々に汚れを落としていきます。一度にきれいにしようとしないことです。また、金属製のヘラは内部にきずをつけてしまいますので、なるべくプラスチック製か木製や竹製のものを使いましょう。

●前面耐熱ガラスの汚れはスチールウール
オーブンのガラスの焼きつき 耐熱ガラスの内側に焼きついた汚れは、使用後すぐにふきとっておけばいつもきれいに保っておけますが、油が焼きついたら、先の平らになった金属ベラでこそげとり、洗剤をつけたスチールウールでこすればとれます。本体の外側は洗剤ぶきします。 いずれの場合も食品がふれるところですので、水ぶきとからぶきで仕上げます。

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台所の蛇口や食器棚のガラスを光らせるときれいに見えるもの


●水道の蛇口はいつも光らせて
蛇口を光らせる 水道の蛇口は、知らず知らずのうちに、洗剤の残り、油や手あかなどで汚れ、金属がくもってきます。せっかくきれいに洗ったはずの手も、汚れた蛇口にふれてはなんにもなりません。蛇口のそばにはいつもスポンジをおいて、手を洗うと同時に蛇口もいっしょに洗うようにしましょう。長い間にこぴりついた汚れは、プロの私はスチールウールに洗剤をつけて軽くこすります。蛇口がいつも光っていると、それだけでキッチンの清潔感に一役買います。











●食器棚の外側は住宅用洗剤で
食器棚のガラスと引手がポイント キッチンにおいた食器棚は、外側が油やほこりで汚れてきます。特に取っ手部分やガラスが手あかでべトベトしてくることもあります。外側の汚れは、住宅用洗剤をぞうきんにスプレーしてふき上げます。引き手や前面ガラスや外側に油汚れや手あかのこびりついたところは、内部に洗剤が飛ばないように原液をスプレーして布でふき、仕上げに水ぶきします。食器棚の内側は、ふだんは熱めのお湯でかたくしぼった布でふき、湿気がこないように風を通して乾かします。











●食器棚の内部の清掃
 食器は直接口につけるものなので、いつも衛生的に収納しておきたいものです。年に一度は、食器棚の内部と食器をきれいにしましょう。といっても、食器を全部一度に出してふくというのはやっかいなことです。日ごろ、食器を使うときには、重なった食器の上のほうから使いますが、使って洗い終わったら今度は下のほうにおき、まんべんなく使うようにすれば、いつもきれいな状態にしておけます。また、棚をふくときには、まずいちばん上の段の食器を出してその段をふき、下の段のものを順次上へ移していくというのも一つの方法です。棚の中が単にほこりだけなら、電気掃除機や小ぼうきなどで汚れを落としてから、脱水ぶきまたはからぶきするだけで十分です。水ぶきすると、かえって水けで固まったほこりがすみに残りやすくなります。最後に、棚板にきずがつかないように、ビニールやふきんを敷いておきましょう。

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冷蔵庫内もときどき掃除す


●仕上げに漂白剤でふく
冷蔵庫の殺菌と消毒 冷蔵庫は、購入した日からスイッチを入れっばなしにして使うものですから、けっこう酷使されています。ときどき中の食品の整理とともに、内部の手入れをしてあげましょう。外側は住宅用の洗剤でふいてから水ぶきし、さらにからぶきで仕上げます。冷蔵庫内部は消毒用アルコールでふくとよいといわれます。しかし、消毒用のエタノールは100パーセント近く純粋なものなので殺菌効果は高いのですが、一方でたいへん揮発力が高く引火性もあるため、使いにくいという欠点があります。また、水によくとけるので薄めて使うことができますが、濃度が50パーセント以下になると殺菌力が劣ってきます。食品のこびりつきなどは、水でかたくしぼったふきんか、それで落ちなければ、食器用洗剤を薄めた物でふけば、たいていの汚れはきれいに落ちます。仕上げに漂白剤で殺菌した布でふいておけば完璧です。








●冷蔵庫内のにおい取り
 冷蔵庫内のにおいは、悪臭の元となる食品がこぼれているときにはふきとりますが、長い間には庫内全体ににおいがこもり、いったんついてしまうとなかなかとれません。消臭剤を入れておくこともたいせつですが、においの出そうなものは食品用のラップなどで包み、においが他に移らないようにしておきます。内部を掃除するときに漂白剤を薄めてふくと、においは少し緩和されます。

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昔は台所の床は日に何度もふいたものだが


●キッチンの壁の油汚れを落とす
ガス台周辺の油汚れ キッチンの壁と床の汚れが、ふつうの室内の壁や床のそれと違っているのは、ほこりのほかに調理によって飛び散った油や、油煙の汚れが多いという点でしょう。調理中は換気扇を回したり窓をあけたりして、なるべく原因となる油煙を外に出すように気をつけます。それでもガス台を中心として油汚れが広がってきますので他の部屋よりも頻繁に洗剤ぶきすることが大事です。ガス台のそばの壁は、油がたれて固まり、ふいても落ちない場合があります。こんなときには、壁の素材を傷めないようにプラスチックや竹ベラを使って、まず固まった油をこそげ落とし、そのあと洗剤ぶきをします。それでもまだ洗剤が残るときには、洗剤をつけたスチールウールでこすります。

























●キッチンの床の汚れ
 ガス台の下の床も、長い間には、ほこりを吸着してべとついた汚れが目立ってきます。これは床の変色の原因ともなりますので、早めに洗剤ぶきをします。クッションフロアなどに入り込んだ油汚れは、洗剤をかけて汚れをゆるめたあと少し水をまき、ブラシをかけて汚れを水にいったんとかし込んでからぞうきんでふきとります。

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ふろ場湿気と湯あかのことをよく知っておけば簡単


浴槽はスチールウールでこすってよく流し、乾いた布でふくのがプロ流


●浴槽は、湯上がりに洗えたらそれがベスト
 浴槽についた湯あかは、人間の皮膚のあかがついたもので、上がりぎわに洗剤をつけたスポンジで軽くこするだけで落とすことができます。
しかし、長くほうっておくと、とりにくくなることも知っておきましょう。

●ポリ浴槽はスチールウールを使って 
風呂の汚れ ポリエチレン樹脂でできている浴槽で、汚れがひどいときには洗剤をつけて、スチールウールでこすると簡単に落ちます。しかし、スチールウールは金属カスが出ますので、このままほうっておくとサビが浴槽に残ってしまいます。汚れが落ちたあとはシャワーなどでよく洗い流したあとに、念のため乾いたタオルでふきとります。これをきらうときは、ブラシやナイロンたわしを使いますが、汚れの程度がひどいときには手間がかかります。











●ステンレスの浴槽の洗い方
ステンレスの輪シミ ステンレスの浴槽は、他の浴槽にくらべて汚れがつきにくいのが特徴です。湯あかの落とし方は、ポリ浴槽と同じ方法でよいでしょう。ステンレスは光沢があるので、水滴が乾くときに水あかのカルシウム分が輪のようについて目立つことがあります。その部分は少し盛り上がっていますので、ステンレスをきずつけないように竹ベラやプラスチックのヘラなどを使ってある程度こすり落としてからスチールウールで注意深くこすります。いきなりスチールウールでこすると、水あかの周りの部分が先にこすれて、丸いあとが残ることがあります。毎回の入浴後に、湯を落とし乾いたタオルでふき上げておくと、ステンレスに湯あかや水あかがつきません。



●ホウロウ浴槽のひどい汚れはサンドペーパーで
ホーロー浴槽の汚れ ホウロウ浴槽の汚れ落としの場合も、基本的には同じです。ただし、汚れがあまりひどいからといってスチールウールを使うと、陶器質に鉄粉の黒ずみがついてとれなくなりますので、耐水性のサンドペーパー(240番)でこすります。あまり強くこするとホーロー層がはげて、地が出てしまいますので注意します。長年使っていて、水位の付近が筋を引いたように汚れるのは、入浴後も水をためたままにしておいた場合によく起こります。ホウロウの素地が劣化して、ブツブツした梨地になった場合も、このような状態になり、こすってもなかなか落ちないことが多いようです。




●マーブル (人工大理石)
 大理石の浴槽が出回り、けっこう人気があるようです。洗剤をナイロンたわしにつけてこすると、湯あかがきれいに落ちます。

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溜水さえしなければ、ふろがま掃除も不要なのだが…


●溜水はなるべく避けよう
風呂釜の清掃 ふろがまの揚泥は藻の一種で、通常はさほどたまるものではありません。というのは、湯を沸かすときにはかまの内部は高温になっていますし、入浴後すぐに浴槽から湯を抜いてしまえばかまの内部は乾燥した状態になりますから、藻は発生しょうがありません。 ただし、洗濯用などにいつも溜水をしていると湯泥は発生します。溜水は水の節約になり、防火用として役立つかもしれませんが、浴室の温度や湿度が一晩じゅう保たれることでカビ発生の大きな原因にもなり、あまりおすすめできません。これにかわる方法として、@入浴後すぐ洗濯機に湯を移し浴槽の湯は抜いてしまう、A防火用には簡易消火器をそなえる、などが考えられます。ふろの衛生面からも、なるべく溜水はやめましょう。



●湯泥のとり方

 たまった湯泥は市販のふろがま洗いの洗剤を使ってもよいのですが、手元にないときには、ホースを穴に入れて勢いよく水を流し込むか、浴槽に湯を張ったままトイレの詰まりなどにも使うゴムの吸引カップをピストンのように動かし、急水流をつくり出してもよいでしょう。吸引カップは詰まりの除去にはよく使うので、キッチン、浴槽用とトイレ用に二個備えていれば、衛生上からもベターです。

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バス小物の汚れは浴槽に少しつけてからブラシ洗い


●バス小物の湯あか、カビ落とし法
バス小物の汚れ小物は浴槽に浸ける 浴室で使う洗面器や腰掛け、湯桶、せっけん入れなどは、しばらく使っていると湯あかやせっけんカス、カビなどで汚れてきます。ことに腰掛けの裏側は、ほうっておくとカビで真っ黒になって、あまりの汚れのひどさに驚くことがあります。たいていの場合は、湯上がりのつどざっとお湯をかけてスポンジやブラシで洗い落としておけば、いつもきれいな状態で使えるものです。ちょっと汚れが目立ってきたバス小物は、入浴後浴槽にしばらくつけておき、汚れをふやかしてからこすると落としやすくなります。せっけん入れについたせっけんのカスがかたくなっている場合は、お湯でとかしてから洗えば簡単ですが、頑固にすみのほうに固まっているときには竹ベラでこすり落としてから、ブラシで洗います。







スノコとマットの汚れは盲点の一つ
 プラスチック製や木製のスノコとマット、それに浴槽のふたなどは意外と汚れ落としの盲点です。ふだんは、しまい湯に入る人がシャワーをかけながらスポンジたわしでざっと洗ってから立てかけておきます。 汚れがひどくなったら、小物類を浴槽につける際いっしょにつけてしまってもいいでしょう。このとき、洗剤を浸したタオルをかけておくと、タブが小さくても汚れが落としやすくなります。

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タイルのカビはブラシで落とせる


●汚れがつきやすい条件を備えているふろ場
タイルのカビ おふろは、一日の疲れをとり、気分をさっばりとリフレッシュさせる場所ですから、いつも清潔に保ちたいものです。ところが、毎日毎日熱いお湯がいっぱいになる場所なので、どうしても温度や湿度が高くなりがちです。また、あかやせっけん分などの栄養分もたっぷりあり、これをえさにしてカビがはびこりやすい条件を備えているところでもあります。

●タイルについたカビはブラシで落とせる
 おふろの汚れでいちばん気になるのは、なんといってもカビです。入浴後に必ず窓をあけるなどして換気を心がけるだけで、カビの発生はかなり違うのですが、最近ではふろ場に窓のないマンションもあり、小さな換気扇を一日じゅう回していても、それだけではさっばりとしないことも多いようです。初めは壁にボツンボツンと黒いシミのようなものができ、そのままにしておくとまたたく間に広がってしまいます。こうなると、カビ取りをしなくてはなりません。カビが生えると、「カビにはカビ取り剤」と短絡的に考えてしまいがちですが、カビ取り剤を使う前に、カビの表面に洗剤をスプレーし、ブラシでこすってみてください。カビはタイルの表面に生えるものなので、ほんの少しこすっただけでほとんどのカビは落とせるはずです。タイルばかりでなく、ユニットバスの壁も、同様にブラシで落とすことができます。きれいに落ちたら、シャワーでていねいに洗い流しておきます。



●タイルの目地の部分にだけカビ取り剤を使う
目地にカビ取り剤 いちばんやっかいなのが、タイルの目地のセメント部分に生えたカビです。これは、セメントの中までしみ込んでいますので、いくらこすっても落ちません。白い目地に黒いカビがついてしまったのでは、いかにも不潔そうで、さっばりした気分にはなれないものです。これを落とすために、カビ取り剤の登場ということになります。最初からタイルの全面にカビ取り剤をかけるよりも、目地の部分だけなら、ほんの少量ですみます。カビ取り剤を、使用説明に従ってかけ、ある程度時間をおいてきれいに漂白されてからシャワーで洗い流します。なお、カビ取り剤は衣服の漂白剤とほとんど同じ成分ですから、これで代用することもできます。

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カビ取り剤の混用禁止換気を行い、洗剤の混用は絶対に避ける

 洗剤の種類のところでも述べましたが、カビ取りをしているときに気をつけねばならないことは有毒ガスの発生です。独特の刺激臭がしますので、必ず窓やドアをあけ、十分に換気をしながら行うことがたいせつです。特に注意したいことば、タイルの表面のカビを洗剤洗いでとり除いたあとにカビ取り剤を使うときです。洗剤分が十分に洗い流されていないと、酸性洗剤とアルカリ性洗剤を混用したときに発生する有毒ガス(塩素ガス)の影響で気管の粘膜を痛めてしまいます。この混用というのは、必ずしも酸性のものとアルカリ性のものをまぜ合わせて使う場合に限らず、残っている洗剤に反応し、その他の有毒ガスが出る場合もありますので、十分に気をつけてください。また、からになったスプレー容器をよく洗わずに、違う洗剤を入れて使うというのも危険です。ついやりがちなことですから、気をつけたいものです。もし、クリーニング中に息苦しさや何か異常を感じたら、がまんをしないですぐに作業を中止し、その場を離れることです。窓をあけて換気をすれば、時間とともに有毒ガスは排気されてしまいますので、それまでの間は近づかないことです。塩素ガスというのは、独特の刺激臭はしますが、なにしろ目に見えないものですから、慎重のうえにも慎重を期したほうが安全です。何か心配なことがあったら、すぐに医者に見てもらうようにしましょう。



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トイレ プロの目でアドバイスしたい六ポイント

プロ流トイレ清掃6ポイント

































便器の水あか汚れはサンドペーパーで

●水あかの汚れは、240番程度のサンドペーパーでこする
便器の掃除にサンドペーパー トイレは特にきたなくなりやすいところです。衛生にも気を配らなければなりませんし、美観上の問題、においの問題など、トイレには気をつけなければならないことがたくさんあります。不意の来客にあわてないよう、常に気を配りたいものです。トイレの汚れは、汚れるたびに備え付けのブラシでこすれば簡単にきれいになります。ただし、こびりついたものは、洗剤を使ったほうが楽にできます。トイレの一般的な汚れは、住宅用洗剤で十分に落ちます。特に目のいきやすいところ、たとえば、水洗方式では水のたまっているところ、洋式では便座の蝶番の部分などに注意します。手洗いの部分や便器の水たまりのところには、水あかがつきやすいものです。このような汚れは、240番程度の耐水サンドペーパーでこすってとります。ペーパーの目があらすぎると便器にきずがつきますし、こまかすぎると効率が悪くなります。240番程度のサンドペーパーなら水あかのひっかかりがよく、ちょうど汚れがとれたあたりでペーパーもすり減ってくれるので便器にきずをつけることがありません。







●パイプにサビが出ている場合は、薄めたトイレ用洗剤で
便器の外側の汚れ パイプなどの金属部分は、みがけばきれいに光りますので、こまめに光らせるようにすると気持ちがよいものです。ぬれぞうきんに洗剤をつけ、軽くこすります。あまり力を入れてこするとパイプがゆるんでしまい漏水の原因になります。もし、パイプにこまかいサビが出ている場合は、トイレ用洗剤を薄めてふきます。パイプはメッキがしてあるだけなので、スチールウールなどで強くこするとメッキがはげてしまいます。 床や壁などのタイルの目地が黒ずんでいる場合は、トイレ用洗剤を薄めたものをつけ、ブラシでこすります。トイレ用洗剤を原液のまま使うと目地が傷んでしまいますので、必ず薄めて使ってください。掃除の最後に、便器の外側部分もふきます。子供のいるご家庭では、外側に筋状の汚れがついていることがよくあります。


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タンク内がきれいじゃないと、すぐトイレの内側が汚れる

●作業をする前に
ロータンクの構造 水をためておくロータンクがあるときは、内部もときどききれいにお掃除しましょう。ロータンクはいつも水がたまっているので水あかがつきやすく、汚れた水を流すと便器も汚れてきます。 作業をする前にまず止水栓を止めます。これは必ず行わないと、水を流したときに.浮き玉が下がり水が吹き出してしまいます。次にふたをはずしますが、手洗い器が上にあるものにはパイプがついていますので、構造をよく見て、ネジになっているものは回してとり、そうでなければ引き抜きます。タンクや洗面台は陶器製のものが多いので、ふたをぶつけたり手を滑らせて落としたりすると破損しますので、扱いには十分な注意が必要です。










●タンク内の汚れは、古タオルでこする
ロータンク内の汚れ タンク内部の汚れは、古タオルで器具を壊さないようにていねいにこすればとれます。フロートバルブにさわると手が黒くなるようでしたら、ゴムが劣化しているので交換します。タンクの底にたまっている金属カスなどは、流してしまうと便器の水が吹き出す部分で詰まる可能性がありますので、できるだけ水を流さずに古タオルでふきとります。きれいになったら、手洗いのパイプをつないでふたをかぶせ、次いで、止水栓をあけ、作動に異常がないかを確認します。









●トイレの防臭
便器と床の間 においは元から断たなければなりません。におうときには、芳香剤などでマスキングする前にまず、どこからにおうのか確認します。洋式便器では、便座の止めてある部分や陶器の外側の部分、床の設置部分、また周辺の床などに尿がかかりにおうようです。これらの部分をクリーニングします。洗剤をつけ、サッシ用のブラシなどでこまかいところを洗い、水ぶきします。特に床との設置部分はすき間があって中にしみ込みやすくなっていますので、きれいにしたあとコーキングを詰めておけば、もう、しみ込みません。 トイレは、狭い密室状態ですから、長期にわたって臭気をただよわせていると、壁自体ににおいがしみ込んでなかなかとれにくくなります。においの元をとってもまだ臭気が残るときには、芳香剤などをおいておきましょう。

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トイレ備品、中でも気になるペーパーホルダーの汚れ


●便座および便器のふた
 便座や便器のふたはプラスチックでできています。住宅用洗剤をぞうきんにスプレーしてふきます。


●トイレブラシ
 トイレブラシは、使ったあとたまり水でよくゆすぎ、水をきってから収納します。収納部分が汚れてきたら、戸外に出して洗剤で水洗いして日光消毒します。

●ペーパーホルダー
 ペーパーホルダーは使用時に必ずといってよいほど目がいくところです。特にふたの部分はほこりがたまりやすいので、さっとからぶきします。また、プラスチック製のホルダーは紙を引き出すときに静電気が起こり、ふだんは見えない内側の部分も汚れていることがあるので、洗剤ぶきします。

●トイレの換
 トイレに換気扇が備えつけられている家では、カバーをはずして綿や紙ぽこりを中性洗剤とブラシで洗ってから乾かします。内部は電気掃除機をかけるだけでよいでしょう。狭い場所のため脚立や踏み台が使えませんが、天井が低いのでちょっとした台があればよいでしょう。ふたをした便座にのって作業するのは、便座を壊す原因になるのでやめましょう。その他、便座カバーや足元マットなども定期的に洗濯します。

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2、床の汚れは新しいインテリア志向に応じてプロ流に迫る


カーペット生活の汚れ取り、ダニ取り、新テクニック


●毛足にゴミのたまりやすいじゅうたん
 じゅうたんは板の間などと違って、毛足の長い分だけ不潔になりがちです。ほこりが毛足にまぎれて目立ちにくいので、きれいだと思ってつい掃除も怠ってしまうこともあるでしょう。また今の日本では、じゅうたんを畳感覚で使っている家庭が多く、くつろぐときにはごろりと横になったり、ときには食べたり飲んだりするのもじゅうたんの上でということもあります。 そのつどこまめに掃除していれば問題はありませんが、長くほうっておくとほこりもたまりますし、髪の毛やゴミ、食べ物のカスが毛足の間に埋もれたり絡まったりして、じゅうたんなど敷くのではなかったと、ホゾをかむ思いをすることもあるのではないでしょうか。加えて日本は多湿な国であり、ことにマンションなどは通気性もあまりなく、ダニなどの害虫に格好の生息場所を与えることにもなります。

●じゅうたんの日常の手入れ
ジュータンの普段の掃除 じゅうたんをいつも清潔に気持ちよく保つためには、なんといっても日ごろからおっくうがらずに掃除することです。毛足に絡まった髪の毛やほこり
は、ブラシやたわし、ささらなどでかき出すようにして表面に浮き立たせてから、電気掃除機で吸い込みます。また粘着ローラーや手動掃除機、ガムテ
ープなどに吸着させてもよいでしょう。











●じゅうたんの洗剤ぶきは月に一度を目安に

ジュータンの洗剤拭き かたくしぼったぞうきんに洗剤をスプレーし、毛並みと逆方向にふき、次に毛並みの方向にふいていきます。仕上げにもう一度かたくしぼったぞうきんでふきます。ぞうきんはあらかじめたくさん用意しておき、いつもきれいな面でふくようにしましょう。また洗剤は、住宅用洗剤を使うと、じゅうたんの生地を傷めたり、変色の原因になりますので、ウール洗い用の中性洗剤を使います。 ふき上げたあと窓をあけ放って、じゅうたんによく風を通すこともたいせつです。















年に一度は、じゅうたんの洗濯
 年に一度は専門のクリーニングに出すのが理想的です。じゅうたんも衣服と同じで、繊維でできていますから、何年も洗わないとしたら、たいへん気持ちの悪いものです。特にペルシャじゅうたんや段通などの高級品は、専門家にまかせたほうが無難です。

●じゅうたんのシミ取りは初動作業がきめ手

ジュータンのシミ取り じゅうたんに何かをこぼしてしまったら、すぐに処理するのがいちばんです。時間がたって汚れが乾いてしまうと、どんなものでもシミ取り効果が薄れてきます。また、こぼした物の性質によっては対処の仕方も若干変わってきますので、臨機応変に対応できるよう要所だけは知っておきましょう。@水溶性の汚れ(コーヒー、しゅうゆ、水性ペンキ、果汁など) コーヒー、しゅうゆ、水性ペンキなど水にとける物をこぼした場合には、まず乾いた布を汚れた部分にのせてブラシでたたきます。ブラシがその場になければ手でたたきます。こうして汚れを布に移しとるわけです。あわててゴシゴシこするのは禁物。シミが周りに広がるばかりでなく、汚れの縁の部分が乾燥して輪ジミが残ってしまいます。次に、ウール洗い用の中性洗剤を水かぬるま湯にとかし、シミの部分にたっぷり落として再び乾いた布をあてて上からたたきます。これは、シミが乾燥するのを防ぐとともに、汚れを洗剤液の中にとかし込ませ、布へ移しやすくするためです。したがって、洗剤液が少なすぎると汚れがとれにくくなります。この作業を何回か繰り返すと、徐々にシミがとれて薄くなってきます。最後に乾いた布でふき上げます。もしウール用の洗剤がなければ水だけでもかまいません。


●油性の汚れ (油、口紅、ペンキ、チョコレー卜、バター)
 油、口紅、ペンキなどをこぼした場合も、基本的には水性の汚れ落としと同じです。特に、汚れが薄い場合には、全く同じです。ただし汚れがひどいときには、油性の汚れは水にとけませんから、汚れに応じて溶剤も変えなければなりません。一般家庭に用意しておいてほしいのは、ベンジンです。これがあれば、いろいろな種類の油汚れに対処できるので便利です。まず、おおまかな油性汚れを乾いた布に移しとったあと、ベンジンをつけた布でたたきとります。これを何回か繰り返し、汚れが薄くなったらウール用の洗剤を薄めて、@と同じ要領でふき上げます。

●ガムは凍らせてからとり除く
ジュータンについたガム ガムがまだやわらかいうちは、そのままとろうとしても逆にくっついてしまってなかなかはがれません。そこでプロは瞬間冷凍剤でいったん固めてからとるという方法をとります。これはガスの気化熱で物体を凍らせるものですが、一般に市販されているものでは、釣りのえさを固めるものなどがあります。家庭ではドライアイスや指がつくくらいよく凍った氷を使ってもいいでしょう。完全に乾いた状態のガムは、凍らせて金づちでたたくと、粉々になってとりやすくなります。また、半乾きのときのガムにはまだ水分が残っていますから、氷をあてても完全には固まりません。こんなときには、千枚通しなどの先のとがった道具で、じゅうたんの毛足の根元のほうからはね上げるようにしてガムをはがしていきます。少しはがしては凍らせ、またはがすという作業を繰り返して、最後に残った部分は、じゅうたんの風合いをそこなわないように注意しながら、毛足を少しはさみで切り落とします。

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油性ペンキをこぼしたら油性ペンキの溶剤
油性ペンキ、ニス、ラッカーなどにはいろいろな種類があって、どの溶剤を使うか、選択はむずかしいもの。特にペンキは、着色を目的としていますので、染料が残って完全には除去できません。また油性でも水性でも、乾いてしまったペンキを落とすのは困難です。こぼしたら、乾かないうちに塗料シンナーを使ってとかします。それでだめなら、溶解力が強いラッカーシンナーを使います。しかし、じゅうたん自体も染料で染めてありますので、汚れが落ちるとともに、じゅうたんの色も抜けてしまうことがあります。また、化学繊維のじゅうたんでは毛足がとけることもあります。端っこの目立たない部分で試してから使いましょう。ベンジンやシンナーを使うときには、換気に気をつけます。引火性が高いので、火気のある場所では使用しないこと。くわえタバコでの作業などはたいへん危険です。

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最近減ってきた「畳」の掃除法をおフクロさんにかわって伝授



●調湿作用のすぐれた畳
 昔から日本人に親しまれている畳は、ワラ床に蘭草の畳表をはりつけて作られたものです。湿度の高いときには湿気を吸い、湿度の低いときには湿度を放散するというように、調湿作用がすぐれています。しかし近年では、マンションなどの気密性の高い住居がふえ、畳にも湿気がこもりやすくなっていますので、ときどき風を通すことが肝要です。特に、畳の上にじゅうたんを敷くことは、湿気を封じ込めやすいので避けたほうがよいでしょう。最近、ワラ床のかわりに発泡スチロールを使った畳や、木のチップやボードなどを使ったものも出回っています。畳表は、蘭草の風合いが命で、色とつやを出すために蘭草を土で染め、乾燥させてから編み上げてあります。よい蘭草は使い込むほどに飴色のつやが出て、深い味わいが感じられるようになります。この微妙な風合いをそこなわないためには、適度な湿気も必要です。乾燥しすぎると蘭草がもろくなりますし、逆に湿気が高すぎるとカビやダニの原因ともなります。

●畳の日常の手入れ
ふだんの畳掃除 まず、電気掃除機やほうきで、ざっと掃きます。このとき、畳の目に沿って掃くこと。目に詰まったほこりや小さなゴミがとりやすく、畳を傷めません。 次に、乾いたぞうきんでからぶきします。洗剤ぶきをしたり化学ぞうきんを使うと、ぞうきんに含まれた水けや油が蘭草にしみ込んで変色したり、自然の色つやが失われてしまいます。 しかし、あまりに汚れがひどい場合にはやむをえないので、脱水ぶきかお湯でかたくしぼったきれいなぞうきんでふきます。できるだけ晴れた日を選び、あとで風通しをよくしておくことも忘れずに。また、お湯で薄めた酢でふく方法は、青みが一時的に戻るようですが、時間がたつと、前にも増して黄変してしまいますので、避けたようがよいでしょう。




●畳表の裏返しととりかえの時期
 畳表は、二、三年たったらプロに頼んで裏返し(畳表を裏返す)、その後さらに二、三年使用したのち表がえ(畳表をとりかえる)をするとよいでしょう。

●畳のヘリの汚れ
畳のへりの汚れ落とし 畳のへりが汚れたら、住宅用洗剤を水で薄めて古い歯ブラシにつけてこすり、お湯でかたくしぼった清潔なぞうきんでたたくようにして、手早く洗剤分をふきとります。最後に乾いた布で水けをふきとり、風通しをよくして乾かします。

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新しい床材や、流行のフローリングの掃除法と、不可欠なワックス対策


●水けや油に強い床材
 キッチンや脱衣所など水けがかかる場所によく使われる床材が、クッションフロアや通称Pタイル″と呼ばれる三十センチ四方のプラスチックタイルです。水や油をこぼしても、ふけば簡単に落ちるという利点はありますが、長い間使っていると汚れがたまり、ふいただけではなかなか落ちにくくなってきます。 特に、文様や絵柄が浮き彫りのようになっているものは、表面に凹凸があるためくぼみに汚れがたまり、ぬれぞうきんで洗剤ぶきしても簡単には落ちません。

●汚れを水に浮かせてからふきとる
 模様の凹凸があるクッションフロアやPタイルの汚れを落とすには、まず洗剤をスプレーしてからブラシでこすり、へこみに沈んだ汚れを浮かせます。次にそこへ水をかけ、さらにブラシでこすります。こうすると、浮いた汚れが水の中にとけ込むので、ふきとりやすくなります。十分に汚れをふきとり、床が完全に乾いたら、ワックスを塗ります。

●今人気のフローリング
 最近、じゅうたんや畳をやめて、木床すなわちフローリングにかえる家が、若い人を中心にふえてきています。重厚で広々した空間と掃除のしやすさが人気のヒミツですが、一方で階下に音が響きやすいという難点があります。この点を改良した防音フローリングも出回っています。

●日常の手入れ
 フローリングはきずができやすいので、机やいすを動かすときには引きずらないこと。ふだんは電気掃除機をかけてからぶきします。化学モップでふいてもよいでしょう。みぞに詰まったほこりは、ブラシでかき出してから掃除機で吸いとります。濃い色のフローリングは、頻繁に掃除をしないと部屋のすみにほこりの吹きだまりができて目立ちますが、じゅうたんを敷いたときより少ないはずです。じゅうたんはほこりは多いのですが、毛足に埋もれて目立たないだけです。

●床素材の性質を見きわめる
 床の素材が木材でも、表面の加工の仕方で手入れが異なります。表面をウレタンやニス塗装してあるものは、クッションフロアの扱いとほぼ同じです。ワックスをかければ被膜ができ、床材が保護されるという長所がありますが、光沢が出てしまいますので、風合いがそこなわれるのをきらうときはかけません。きずができたら、同色の油性マジックをさしたりワックスを塗ったりして、目立たなくしておきましょう。 床はけっこう頻繁に使われるところですので、たいていは塗装膜で保護してあります。しかし近年はあまり見られなくなった旧家の廊下や縁側のように、床が塗装されていない白木の場合には、その状態によって手入れ方法も異なります。まだ新しく白い地肌を見せているときは、水分をつけないように、からぶきもしくは脱水ぶきします。その上に白木用のロウワックスをかけてもいいでしょう。何回かロウワックスがかけられていて、それが黒ずんでいるときには、洗剤でふいてワックス層をとり去ってから、新たにロウワックスを塗ります。かなり築年月もたち、白木も茶色く変色してしまったときには、洗剤をつけてブラシで洗ってもよいですし、ワックス層を完全にはがしたあとでアク洗いをしてもよいと思います。

●樹脂ワックスでコーティング
フローリングの汚れ取り ワックスは、床の表面につやをつけてきれいに見せるとともに、床材を保護し汚れをつきにくくする効果があります。床は毎日家族が通るところでもあり、かなり過酷な条件にさらされています。ワックスで保護しなければ、床材そのものがきずつきすり減って、耐久年数も短くなってしまいます。長く使うためには日ごろから手入れを怠らないことがたいせつです。以前はワックスというと、ロウワックスが主で、滑りやすいのが欠点でした。最近のものは樹脂ワックスが主流で、マニキュアのような被膜を作り、一種の塗装作用もしていてあまり滑らなくなっています。この樹脂ワックスは、クッションフロアやPタイル、木床=フローリングの手入れには欠かせないものとなっています。

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ハクリ清掃一年に一度は八クリ(剥離)清掃
ワックスは、塗ってから一年くらいたつと、劣化して汚れを吸着し、黒く変色してきます。ふだん人がよく通るところはワックスがすり減り、変色が少ないのですが、部屋のすみであまり踏まれることのない部分が黒ずんできます。これはふつうの洗剤でふいても落ちませんので、ころあいを見はからってハクリ清掃をする必要があります。ハクリ清掃とは、いったん塗られたワックスを溶解し、完全に除去する作業です。これには通常の住宅用洗剤ではなく、床専用のハクリ剤を使います。デパートの日用大工売り場や生活雑貨の店で売られています。使い方は、きめられた分量のハクリ剤をお湯にとかし、たっぷりと床に塗りつけます。この分量が少ないと、ワックスがハクリ剤を吸収して表面が乾いてしまいます。塗ったあとワックスが完全にハクリするまでは、表面だけがとけて滑りやすくなっていますのでけっして踏まないように気をつけましょう。約十分から二十分たって、ワックスが完全に浮いてきたら、ナイロンパットやブラシなどでこすります。へこんだ部分はブラシを使うといいでしょう。黒ずんだワックスがとれたら、乾いたぞうきんで汚水を吸いとるようにふきとります。床の全面をふいたら、水をかけ、ハクリ剤が残らないようにブラシで十分に洗います。最後に乾いたぞうきんで仕上げぷきをします。通気をよくし、床をよく乾かしてから、新しくワックスを塗ります。乾くまでは踏んだり物をのせたりしないこと。すっかり乾いたら再びワックスを重ね塗りします。




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3、壁、天井など広い面の汚れ取りは、プロでもむずかしい


壁は素材に応じた手当てを。「下から上へ」が原則


●水分を吸ってしまう壁材はからぶきが原則
 壁の素材には吸収性のあるものと、耐久性のものがあり、その性質によりクリーニングの方法も違ってきます。 土壁、しっくい壁、ジュラク壁、また繊維壁、布の壁紙などはいずれも水分を吸い込みますので、水ぶきや洗剤ぶきをすると、ぞうきんの水分とともに汚れが壁の内部にしみ込んでとれなくなってしまいます。また、水分が乾いていく過程で輪のように広がり、いわゆる輪ジミができてしまうこともよくあります。こういう壁の場合には、表面のほこりを軽くはたき、からぶき程度にとどめます。

●黒いカビが生えているとき
 土や砂でできている壁にカビが生えている場合に、漂白剤を塗ると効果的なことがあります。目立たない部分に漂白剤を塗るか、スプレーして完全に乾くのを待ち、変色していないかを確認してから作業を進めます。

●作業をする前に養生″を
壁掃除の前に養生を 作業をする前に、壁下の床や窓、家具などに新聞紙を敷き、漂白剤が飛び散ってもいいようにします(専門家は養生″=マスキングと呼んでいます)。また、一度に完全に漂白しようとせずに少しずつ行うと失敗が防げます。漂白剤は塩素ガスが出ますので、窓をあけ換気を十分にしてから行うこともたいせつです。















●水分を吸わない壁材は下から洗剤洗い
壁は下から清掃を ビニールの壁紙や塗装壁、化粧合板などは、水を使ったクリーニングができます。汚れが少ないときには、洗剤ぶき→水ぶき→からぶきの順に行います。ビニールの壁紙などで表面に凹凸のあるものは、くぼみの汚れをとるため、ブラシでこすります。汚れがひどいときには、床に古タオルなどを敷いて養生(マスキング)″したあと、壁に薄めた洗剤をスプレーし、ブラシでこすってから水ぶき→からぶきで仕上げます。この方法のポイントは、壁の下の部分から順次上に向かって三十センチ四方ぐらいの面積で区切りをつけながらクリーニングしていくことです。上から行うと、スプレーした洗剤がまだクリーニングしていない汚れのひどい部分にたれて強く作用し、筋状に漂白されてしまうからです。下から順次行えば、洗剤がたれてもその下の壁はクリーニングずみなので、筋は残りません。


























●広い面の掃除のむずかしさ
 壁など広い面を掃除するときの問題点はムラが出ることです。クリーニングしているうちに、力の強弱が出て汚れの落ち方が違ってくるからです。部分的には、汚れが落ちてきれいになっているのですが、ちょっと離れて全体を見ると、ムラがあってかえってきたなく感じてしまうことがしばしばあります。むしろクリーニング前の均一に汚れた壁のほうがきれいに見えてしまいます。ヤニで汚れた白っぽい壁をクリーニングする場合、ブラシ洗いのときこの点に十分注意することがたいせつです。


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天井掃除は安定した足場作りから


●高い安定した脚立を使って
天井は1方向に拭く 天井は、ときどき掃除機や柄の長いほうきでスス払いをしますが、年に一度はふき掃除も必要です。高い場所に上がり、上を見ながら不安定な姿勢で作業をつづけることになりますので、部屋の中の物を整理し、できれば脚立にのって行いましよう。いすを使うときでもしっかりしたものを用意します。回転いすは不安定ですし、背もたれのあるものは足をひっかける可能性があるので危険です。 手を真上に伸ばして天井をふく作業はたいへん疲れます。少しでも楽に行うには、頭が天井につくくらいの高い位置に上がり、二の腕を平行にしてふくようにします。


































●天井掃除の用具
 天井を掃除するときには、その部屋の家具などにほこりやススがかからないように、あらかじめ新聞紙や古いシーツなどでおおっておきます。 長い柄の座敷ぼうきに古タオルをかぶせ、さらにその上をナイロンストッキングなどでおおった物で天井を払います。ナイロンストッキングがほこりをよく吸いとってくれます。電気掃除機を使うときには、本体を片手に持ち、届かないときには安定感のある脚立などの上にのって行うとよいでしょう。

●天井の素材に応じたふき方を
 天井の素材には、吸水性、耐久性がありますので、それに応じた清掃をすることが必要です。また平面積が広いので、でたらめの方向にふくとあとで筋が残り、きたなく見えることがあります。一定方向に向かってそろえてふくようにします。最近の和室天井は、一見柾目の木を使っているように見えても、紙に印刷されたものが多く、水ぶきすると水を吸い込む危険があります。全体にほこりを払ったら、脱水ぶきにします。木製か、印刷した紙張りかの見分け方は、木目の筋がそろっていて同じ柄なら印刷物ということです。

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シールはがし
*シールはがしの常道
 
 シールはビニ−ルや紙でできていますが、いずれもはりついてから時間がたつと、粘着剤が劣化してかたくなりはがしにくくなります。特にシールは子供がはることが多く、小学校低学年のときにはったものが高学年になり目ざわりになったなど、はってから数年経過しているのがふつうです。シールのはがし方には特別な方法はなく、地道にはがしていくしかないようです。ただ、粘着剤を熱でやわらかくできる場合があります。ぬれタオルをシールの上にあて、その上からアイロンをかけて熱をかけます。粘着剤がやわらかくなったら、暖かいうちにとり除きます。端を持ち上げ、シールが破れないようにゆっくりとはがしていきます。無理に引っぱると、シールが切れてそれから先がはがしにくくなります。はがれにくいときには、シールと下地の間にヘラを入れて、下地をきずつけないように少しずつ持ち上げていきます。粘着剤が残ったときには、ベンジン、ラッカーシンナー、塗装用シンナーなどでふきとりますが、下地が傷まないかどうかを確認してから使用してください。プリント合板にはったシールは、はがすときに表面のプリント層がいっしょにはがれてくることがあり、いったんはがれたら補修がききませんので注意しましょう。



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4、建具の汚れ取りには、プロ流の工夫テクニックがいっぱい


サッシ掃除には軍手をはめて、上から下へがプロの手順


●まず、おおまかな汚れをとってからぞうきんでふく
サッシの掃除 アルミサッシの窓わくは入り組んでいるのですみにほこりや汚れがたまりやすく、掃除もなかなかしにくいものです。掃除をするときは、手を傷つけないように軍手などをはめてから始めましょう。まず、窓を片方に開き、すみについた汚れをサッシブラシで上のほうから順にこすり落とします。次に、下のレールの部分をこすりますが、すみのほうにたまった汚れが固まっている場合はサッシブラシでほぐすようにしてゆるめるとよいでしょう。電気掃除機に先のとがった細口ノズルをとりつけ、吸いとってください。次に、住宅用洗剤をぬれぞうきんにスプレーし、上のほうからふいていきます。サッシブラシに水をつけ、汚れを吸いとらせるのもよい方法です。












●カギとゴムの部分は、汚れとともにカビにも注意
 レールに水を流して汚れを洗い落とす方法は戸車の中のゴミが落ちてくるので、おすすめできません。サッシの周りが終わったら、カギの部分をふきます。この部分は汚れがたまりやすく、あけ閉めのときに必ず目のいく目立つ部分です。ガラスを止めているゴムの部分は、サッシブラシに住宅用洗剤をつけてこすり、ぬれぞうきんでふきます。黒ずみがとれないときは、カビがゴムの中まで浸透してしまっているので、薄めた漂白剤を筆で塗りつけ、乾いたらまた塗ることを繰り返します。床を漂白剤で傷めないように、新聞紙を敷き詰めてから行うとよいでしょう。

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窓ガラスの輝きぐあいは行き届いた掃除の象徴、とプロは見る


●内外ともに意外に汚れているガラス窓
 プロのハウスクリーニングは、「ガラスに始まりガラスに終わる」といわれています。つまり、ガラスの汚れは、見ればだれにでも指摘できるところなので、ていねいに行うことが必要です。 ガラスのやっかいな点は、たとえ汚れていても透明度は下がるとはいえ、とりあえず透き通っていることです。注意して見なければ汚れを意識しないことが多く、忙しい生活の中ではつい見のがされがちです。

●よく晴れた日に窓ふきを
ガラス掃除はよく晴れた日に 汚れ落としの第一ポイントは、ぬれぞうきんで内外のガラスの汚れをおおまかに落とすことです。この作業がとても大事なところです。特に汚れがひどいときには住宅用洗剤を少しぞうきんに吹きかけてふきます。ペンキなどがこびりついているときは先の平らなヘラでこそげ落とし、スチールウールで残った汚れをこすり落とします。ガラス用洗剤は、ガラス全面に霧を吹くように吹きかけます。洗剤が乾かないうちにぞうきんで残った汚れをふきとってください。このとき、ぞうきんは必ず乾いたものを使うようにします。ぞうきんが湿っていたりぬれていると、汚れを含んだ水分がガラスに残り、くもりの原因になります。さまざまな方向からガラスをながめ、完全に乾いたぞうきんで仕上げぶきをします。ガラスの表面から完全に水分を除くことがポイントですから、ガラスクリーニングは、できれば晴れた日に行いましょう。表面がこまかく波打っているような型板ガラスは、透明ガラスほど気を使わなくてもよく、ぬれたぞうきんで二度ぶきするだけでよいでしょう。また、すりガラスは、なめらかな面は透明ガラスと同様に、すった面はおおまかに汚れをふきとったあとガラス用洗剤をたっぷりと吹きかけ、一気にふきとります。

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網戸手入れプロ流はふろ場でのまる洗い


●スペースがあれば、まる洗いがいちばん
網戸はこまかな網の部分に汚れがたまり、真っ黒になりやすいものです。ぞうきんではさみ込むようにしてふいているのをよく見かけます。このやり方では、日に透かして見ると、筋が残ってかえってきたなく見えることさえあります。ブラシでこする方法もありますが、結果はぞうきんの場合とたいして変わりません。 そこで、ベランダやふろ場などにある程度スペースがある場合は、思い切って網戸をはずし、まる洗いしてしまったほうがすっきりときれいになります。下がコンクリートで固めてある駐車場などで行ってもよいでしょう。 この網戸のやっかいな点は、ネットをゴムではさんで止めてあるだけなので、力を入れるとたわんだり抜けてしまうことです。網戸をクリーニングするときは、この点に注意することがたいせつです。


●縦方向、横方向と順序よくブラシでこする

網戸の洗い方
 まず、網戸をはずします。上部についているはずれ防止のストッパーをゆるめ、網戸を戸袋からはずしてください。ホースで上から水をかけ、ネットの上に水の膜を作ります。この膜が消えないうちに住宅用洗剤をスプレーし、ブラシでこすります。ネットの上に水の膜があるうちであれば洗剤がネット上につくのですが、水の膜がないと洗剤がネットを素通りして向こう側に抜けてしまい綱にのりません。 使う道具はブラシです。ネットに力がかからないように注意してネットと平行に動かします。片面から縦方向に順序よくこすったら横方向にもこすり、次に裏返して反対側も同じように順序よくこすります。両面を清掃しないと、片面の汚れが残り、透かしたときに目立ちます。ブラシをやみくもに動かすことは汚れを残す原因になります。なお、ブラシでこするときに反対側に板を当てておくと、こする力でネットもゆるまず安心です。わくの部分も、洗剤をスプレーして洗います。特に桟の上部は汚れがたまっているのでていねいに洗いましよう。水洗いが終わったらぞうきんでネットと桟の水けをふきとり、サッシにはめ込みます。きれいに汚れが落ちたかどうかは、ネットを日にかざして透かし見るとすぐにわかります。汚れが残っていると筋状に見えます。



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雨戸、よろい戸は、桟の汚れを掃除機でとってから、ふき取り掃除

 近年では、雨戸やよろい戸のある家は少なくなってきました。 雨戸で特にやっかいなのは、室内側の桟の積もったほこりです。雨戸を閉め、サッシブラシなどを使って固まったほこりをほぐすようにしながら、電気掃除機で吸いとつていきます。ほこりが桟にかなり積もっているときには、敷居や部屋全体にもほこりが落ちますので、それも電気掃除機で吸います。次に、住宅用洗剤をスプレーしたぞうきんで雨戸の裏表を目地に沿ってふき上げます。ぞうきんが相当汚れますので、古タオルなどをたくさん用意し、一枚のぞうきんを順番に折り返しながらーふきごとに新しい面を出して、効率よくふき上げます。

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ふすま、障子、ドア、引き戸は、引き手付近の汚れ取りがポイント

●障子の掃除
障子ふすまの掃除  障子は紙でできていますから、水分は禁物。まず、上から下へ向かってはたきがけし、ほこりを落とします。ブラシを使ってもいいのですが、障子紙をあまり強くこすると、表面がけば立ってきたり破れたりすることがありますので、やさしくブラシがけするようにします。乾いたやわらかい筆などを使ってもいいでしょう。ほこりが落ちないように、新聞紙で受けます。桟はきれいな布でからぶきします。はたきやブラシでほこりをとらないままでからぶきすると、表面のほこりを障子紙に押しつけることになり、筋を引いたように汚れてしまいます。 周囲に飛んだほこりは電気掃除機で吸いとります。

























●ふすまの汚れ落とし

 ふすまの汚れでいちばん多いのは、引き手およびその付近の手あかです。住宅用洗剤をかたくしぼったぞうきんにスプレーして引き手をふき、次いで水ぶき、からぶきの順に行います。引き手の金具の色がはげたときには、同色の油性マジックペンなどを塗っておきます。

●引き戸とその周辺部分の汚れをチェック
ドアノブの掃除 ドアや引き戸で、表面が塗装してあるもの、合板や樹脂層のものは、水ぶきも洗剤ぶきもできます。特にノブや引き手の部分は、あけるときに必ず目がいきますので、その周辺の汚れも含めて手あかをきれいにふきます。単なる洗剤ぶきで落ちにくいときには,ぬれぞうきんを指先に絡みつかせ,洗剤の原液をつけてふいてみます。指先以外のぞうきん部分では水ぶきできますから、汚れの状態をよく見ながら洗剤分を調整しながらふいていきます。 洗剤ぶきのあと水ぶきし、乾かないうちにすばやくからぶきします。こうすると、汚れの筋も残らずきれいに仕上がります。

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カーテン、ブラインドに掃除機をかけていますか


家庭でできるカーテンの洗濯
ふだんから、部屋掃除をする前に電気掃除機でほこりを吸っておくと、カーテンはあまり汚れませんし、長もちします。カーテンの大きさや素材、生地の織り方などによっては、ドライクリーニングに出さなければならないものもありますが、化繊でできたレースなどの薄手のカーテンや、多少ちぢんでもかまわないようなものは、家庭でも洗えます。金具をはずしてブラシをかけ、ウール洗い用の洗剤をとかし、たらいで押し洗いします。すすぎは二度はしましょう。

●干すときには、そのままカーテンレールに
 脱水機で軽く水けを飛ばし、そのままカーテンレールにかけて乾かします。脱水機に長くかけるとシワが出ますし、物干しやロープにかけるとくせがつくことがあります。脱水機に入らないときには、金具をとりつけ、日陰にロープを張って乾かします。

●ブラインドの日常の手入れ
 ブラインドは長い間ほうっておくと、羽根(スラット)の部分にほこりが積もり、これにタバコのヤニなどがこびりつき、相乗作用でたいへん汚れてきます。日ごろから、はたきをかけたり、丸ブラシや電気掃除機で、羽根の部分を一枚一枚ていねいにふいていればいいのですが、なかなか手間のかかる作業なので、つい手抜きをしてしまいがちです。

●ブラインドをはすして、本格的に洗う
カーテンブラインドの掃除 ブラインドを一気にきれいにしてしまうには、はずして洗ってしまうのがいちばんです。まず、ブラインドを持ち運びやすいように全部上に上げてしまいます。伸ばしたままの状態ですと、物にぶつけブラインドが壊れてしまいます。ブラケットからはずして上部ボックスの両端にひもをかけ、へいなどの平面にかけてブラインドを伸ばします。へいでなくても、力を入れて洗えるようなしっかりした平面があればいいのです。またブラインドの羽根で手を切ってしまうことがありますので、軍手かゴム手袋をはめて作業します。まず、ブラインドを下まで伸ばしきった状態で上のほうから洗剤を十分にスプレーします。全体にまんべんなく洗剤がかかったら、毛足がナイロン製で、長くやわらかい洗車用のブラシで洗います。





















●ひもの部分に注意して
 洗い方は、羽根に沿って左右にブラシを動かします。ひもの部分は弱いので切れるおそれがありますから、上から下へ向かってブラシを小さく振動させながら洗います。ブラシでヒモをひっかけないように注意しましょう。片面が終わったら、回転操作棒で反転させ、今度は反対側を洗います。洗い終わったら、いったん羽根を収納し、ブラインド本体を反転させてかけ直します。そしてもう一度羽根を伸ばして同様に洗います。こうしないと、羽根の重なる部分が洗われずに筋状に残ってしまうからです。あまり汚れていないときには必要ありません。次にホースで水をかけますが、水の勢いがよすぎると羽根が曲がってしまうので、そっとかけるようにしましょう。水がシャワー状になる散水ヘッドがあるとベストです。あとは立てかけて水けをきり、とりつけ金具にとりつけて乾燥させます。羽根が水でくっついているときには一枚ずつはがしておきます。完全に乾いたら、上部ボックス内の可動部分に油をさしましょう。

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白木の柱のアク洗い、というのをご存じ?


●白木の柱や天井板の黒ずみ
 白木とは塗装していない木地のままの素材のことです。白木の柱や天井の杉目板などは、長い年月の間に手あかや日焼け、木のアクなどが出てしだいに黒ずんできます。 ふだんはからぶきだけで十分ですが、汚れが目立ってきたら、アク洗いをして漂白します。

●昔ながらのアク洗いの方法
 昔から行われているアク洗いの方法は、カセイソーダ(水酸化ナトリウム)の水溶液で洗ったあとシュウ酸で中和するという方法です。カセイソーダもシュウ酸も劇薬に相当しますので、扱うときにはゴム手袋をはめて行い、床もビニールなどでおおって他の場所に飛び散らないように、十分に注意しなければなりません。この方法はにおいが残らず効果も高いのですが、薬剤の濃度が木の種類や築年月などケースバイケースで異なり、一般家庭ではむずかしいのが難点です。濃度が高すぎると、木肌がささくれ立ってしまいます。その他、薬品を使うアク洗いの方法は、過酸化水素水(傷口の消毒などに使うオキシドール)、次亜塩素酸ナトリウム(衣服用の塩素系漂白剤)などでふく方法もありますが、やはり家庭で行うのはむずかしいと思います。

●住宅用洗剤を使って白木をふく
白木の掃除 最近では、日用雑貨の店に行くと、家庭でも簡単にできるアク洗いの薬剤を売っており、これなら使ってもいいと思います。しかし、家庭でも簡単にできる方法はあるのです。それは、きれいなぬれぞうきんに住宅用洗剤を少量スプレーして木目に沿ってよくふくことです。簡単にできてしかも、ふいてみるとぞうきんが驚くほど汚れているのがわかります。つまりその分だけ白木のアクの汚れが落ちていることになります。これは専門的にはアク洗いとは呼べませんが、どの家庭でもできる方法としておすすめします。ただし、白木は水分を吸いやすいので、ぞうきんはよくすすいでから使うのが白木をふくときのポイントです。

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5、玄関、外回りの汚れは、訪問者の目で点検するのがプロ流


●クリーニングのポイントがきめやすい場所
 訪問者が最初にその家庭と接するのは玄関です。しかし、そこに住んでいる人間にとって玄関とは、毎日単に通り抜ける場所であり、憤れっこになってあまり注意を払わないのがふつうです。ただ、訪問者もその家の人も、通るときに目がいく箇所は同じです。つまり、クリーニングのポイントが定めやすい場所といえます。また油汚れなどもなく、時間をかけずに最も清掃効果が上がる場所でもあります。

●靴の収納、花や額縁はいつもきれいに
 玄関の床は、家全体のほこりを減らす意味からもきれいにすることが大事です。玄関の外にマットを敷いて、靴についた汚れをよく落としてから入るようにすればなおよいでしょう。また、靴もできるだけ靴箱に収納するか、もし出しておくにしても、きちんとそろえておきましょう。玄関に花や額など特別のものをおくとき、訪問者の目にはとまりますが、その家の人は見慣れてしまって、汚れていても気がつかないことがあります。額縁は四すみに汚れが残らないように気を配りながらふき上げます。

●ベランダ
ベランダの掃除 ベランダにはほこりがたまりやすく、雨を吸って固まってしまいます。掃除するとき、いきなり水で流すと排水管の詰まりの原因にもなりますので、まずほうきでゴミやほこりを掃きとり、固まったほこりはブラシでゆるめます。そのあと電気掃除機で吸いとり、ほこりの量をできるだけ少なくしておきます。また、排水口付近にたまった土や砂、枯れ葉、洗濯機から出た糸くずなどもこまめにとり除いておかないと、漏水の原因にもなりかねません。下の階の家に漏水して、補償問題にまで発展するケースもありますので、注意を怠りなく。おおまかなゴミがとれたら、ベランダ全体に住宅用洗剤をかけ、ブラシでこすってから洗い流します。 ベランダの掃除は、ベランダに向いたサッシ戸の掃除といっしょに行ったほうが効果的です。物干し台やエアコンの室外機、屋外設置型の給湯機がおいてあるときには、これも洗剤ぶきします。ついでに電気、ガス、水道などの点検もしておきましょう。マンションのベランダは、隣家との間が薄いスレートで仕切られており、災害時にはたたき壊して避難できるようになっているのがふつうです。ベランダにはなるべくものをおくことは避けましょう。





























●外壁(ブロック、大谷石のへい)
 へいは、風雨やほこりから家を守っています。汚れはさほど気にはなりませんが、苔が竿えてきたりすると目立ちます。苔の生えたところは、洗剤をつけてブラシでこすり落とします。それでも石のすき間がきれいにならないときには、漂白剤をスプレーしてブラッシングして水で流します。

●草むしり
 草むしりは簡単なようですが、たいへん労力のいる作業です。草は根を残さずにとることが大事なのですが、途中で切れてしまったり、たとえ根っこごととってもまた生えてきたりします。やぶ蚊に刺されることもありますし、中腰の姿勢を長時間つづけるのも疲れます。簡単な方法は除草剤をまくことです。除草剤には速効性のもの、遅効性のもの、土にまくもの、葉にかけるもの、また、まいたあとで雨が降っては効果がないもの、逆にまいたあと雨が降るか水をまかなければ効果がないものなどいろいろあります。説明書に従って使用してください。近くに植木があるときには、そこに除草剤がかからないように注意してまきます。

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6、意外に知らずに放置されている家の中の備品の汚れ


家具は、素材に応じた汚れ取り法がある


●つやのある木製家具にはシンナーなどは不可

家具の掃除 表面に茶色のニスを塗ったつやのある木製家具は化学ぞうきんでふくのが最適です。化学ぞうきんには薄く油がついていますのでつやが戻りますし、家具が茶色なので変色が目立つこともありません。手あかなどがついて汚れたら、洗剤ぶきしてから、からぶきします。また、きずがついたときには、その部分に樹脂ワックスを塗ると簡易塗装になり、目立ちません。























●白木の家具はからぶきが原則
 桐タンスなど白木が使われている家具は、自然の風合いを保つためにも、原則的にからぶきです。手あかで汚れた部分は、脱水したぞうきんに少量の洗剤をつけ、手早くふいてください。注意することは、木に水分を吸収させないことです。全体的に汚れてきたら、削り直しを業者に依頼します。

●スチール家具は洗剤ぶき
 長い間についたヤニなどの汚れは、洗剤ぶきできれいになります。シールは、塗装をはがさないように竹ベラかプラスチックのヘラでとり、残った粘着剤はベンジンや塗装用のシンナーでふきとります。マジックインキのあとなども同様です。ふきとったあとつやがないようでしたら、樹脂ワックスを塗れば光沢が戻ります。

●応接セットの汚れ落とし
革製家具の掃除 革製の応接セットは、なによりもふだんの手入れがたいせつです。天然素材の革は湿気をきらう一方、乾燥にも弱いので、部屋全体が適湿になるように心がけましょう。皮革専用のクリーナーを使って汚れを落としたあと、やはり皮革専用のワックスを塗って、よく乾いた布でみがき上げます。革にきずがあったりはげた箇所がある場合には同色の油性マジックを使って、目立たなくするのもよいでしょう。布製の応接セットは、ふだんは電気掃除機をかけるだけでよいでしょう。シミ取りはカーペットに準じます。 ビニール製の物は洗剤ぶきが適しています。すみの部分にほこりがたまったら、電気掃除機で吸いとります。

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照明器具のカバーを洗い、電球を洗剤ぶきしたら明るさ倍加


●どんどん新製品が出る光のインテリア
 照明器具はふつう高い場所にあるので、電球が切れたりしない限りほとんど手をふれることもないようです。しかし、照明器具は単に部屋を明るくするだけでなく、いまやインテリアとしても脚光を浴びています。 照明器具のクリーニングを行うと、電球の光の輝きが違ってきて部屋の中は格段に明るくなり、照明器具自体の光沢を増し素材感がよみがえります。

●照明器具のカバーを洗う
照明カバーの掃除 カバー(ルーバー)がかかっているタイプの照明器具は、まずカバーのはずし方を調べます。最近の機種はカバーのすみにとりはずし方が表示してあります。表示がないときには踏み台にのって器具のすぐそばまで目をやり、とりつけ方をよく確認します。 うまくカバーがはずれたら、ふろ場などに持っていって洗剤をスプレーし、ぞうきんでふいて細部はブラシでこすります。次に、水で汚れと洗剤分を洗い流してからそのままおいて乾かします。最後に乾いた布などでふくとケバや糸くずが残り、照明で透かしたときに黒く見えることがありますので、自然乾燥のほうが仕上がりがきれいです。













●電球、蛍光灯をふく
電球の掃除 電球はさましてから洗剤ぶきしたあと乾かないうちに、からぶきします。乾いてしまうと、洗剤ぶきで残ったヤニや汚れが再び固まってしまい、からぶきの効果がありません。蛍光燈の白い反射板は、洗剤ぶきしたあと乾かないうちにからぶきしておきます。天井にシーリングで止めてあるものは、ひねれば簡単にはずれますので、はずしたら床で作業するのがよいでしょう。














●スイッチ、コンセントも洗剤ぶき
スイッチコンセントの掃除 壁についているスイッチの部分やコンセントも、ぬれぞうきんを指先に巻き、洗剤をつけてこするときれいになります。電気が通っているところなので、ぞうきんはかたくしぼってから使います。

















●シャンデリアをまるごと洗う
シャンデリアの丸洗い シャンデリアはガラス玉が照明で美しく光り、いまやわが国でも、居間のインテリアとして人気の高い照明器具の一つとなっています。 しかしこの豪華なシャンデリアも、数年たつとガラス玉がタバコのヤニなどで汚れ、当初の輝きがしだいに失われてきます。 イラストで紹介する方法は、まるごと洗ってしまう方法です。まず電源を切ります。電球をはずし、ソケットの中がぬれないようにティッシュペーパーを詰めたのち、ガムテープでおおいます。シャンデリアの下の床にビニールシートを敷き、その上に古タオルか古カーテンなどを重ねます。

@洗剤を薄め、全自動加圧式のスプレーに入れて加圧します。全自動式というのは業界の古くからの呼び名で、ポンプで加圧すると容器内の圧力が高まり、レバーを押すとスプレー液が出るものです。なければ、ふつうのスプレーでもかまいません(ただし、大型のものは手が疲れます)。

A再度電源が切れているかを確認します。シャンデリアのガラス玉に洗剤をたっぷりとスプレーして、タバコのヤニを洗い落とします。このとき、なるべく電球のソケットの部分や天井にはかからないように注意します。

B洗剤が十分にかかり、ヤニがたれるようになったら、スプレーの中の洗剤液をバケツなどに移して、かわりに水を入れます。そして今度は水をたっぷりとスプレーして、洗剤とヤニを洗い流します。

C水洗いが終わったら、水滴が下がっているガラス玉や器具を古タオルなどで下から押さえ、水けをとります。ガラス玉全体をふくと、かえって糸くずなどがついてしまいます。

Dソケットにつけたガムテープをはずし、全体を自然乾燥させます。少なくとも一日、できれば数日乾かしてから、電球をはめます。シャンデリアはクリーニングすると、キラキラとした輝きがよみがえります。

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家電製品の手入れなんて、とバカにするから性能が落ちる


●エアコンはまず、フィルターの汚れを落とす
エアコンの掃除 冷暖房エアコンは、ほとんど一年を通して使われています。特にフィルターは熱交換器のフィンに入る前の空気の汚れをこしとるもので、汚れがすぐにたまります。フィルターをはずし、電気掃除機で汚れを吸いとります。汚れがひどいときには、洗剤をスプレーしてブラシで洗い、乾かしたあとにさし込みます。





































●エアコンの熱交換フィン(羽根)にまでほこりがたまった場合
 フィルターを長年掃除しなかった場合やフィルターをはずしたまま使っていたエアコンは、熱交換フィンに直接ゴミやほこりがたまり、効力が著しく落ちてしまいます。まず、電源をオフの状態にして、室内機の樹脂カバーがはずれるものははずしてクリーニングします。 フィンについたほこりはブラシでかきとり、洗剤をスプレーしてさらにブラシでこすります。フィンは金属が鋭くとがっているので、ブラシでこするときに、指をふれないように注意しましょう。あとは冷暖房運転をすれば、フィン自体に空気中の水分がつき汚れを自然に洗い流してくれます。

●石油ストープのシーズン後の手入れ
石油ストーブをしまうとき シーズンが終わったあと、タンクに残った石油はポンプで抜きとります。ガラス芯は、火をつけて石油がなくなり自然に消えるまで、そのまま放置します。こうすると、シーズン中についたタール分が燃え尽き、不完全燃焼しなくなります。芯は冷えてからブラシでこすり、器具全体は洗剤ぶきして、仕上げにからぶきしてから収納します。 反射板がくもっているときには、化学ぞうきんか布に石油をしみ込ませてみがくと、ピカピカになり熱効率も高まります。











●電気ストーブ、電気こたつは洗剤ぶき
 取り扱いを乱暴にすると、赤外線電球が切れてしまいます。カバーがはずせるものはネジをはずし、掃除機でほこりを吸って洗剤ぶきしたあと、からぶきして仕上げます。

●ガスストーブのシーズン後の手入れ
ガスストーブの手入れ 石油ストーブと違って、ガスストーブは燃焼部分にススがたまることは少ないようですが、少し気になるようなら、赤外線バーナーや放熱ネットをとりはずしてススをとります。全体を洗剤ぶきしたのち、からぶきします。反射面の光沢がなくなっているときには、特によくみがいておきます。ガスのホースは数年で交換するものです。ときどき傷んでいないかどうか点検しましょう。点検方法は、せっけんを泡立ててガス漏れしそうな箇所に塗りつけ、ガスを出してみます。プクッと泡がふくらんだらガス漏れですのでとりかえます。












●電気掃除機のフィルターの手入れ
 電気掃除機のゴミを受け止め、ためておくのがフィルターです。現在では、抗菌・消臭効果のある使い捨ての紙フィルター・パック方式がほとんどですが、長く使っているうちに、紙パックの後ろのクリーンパックにもゴミがたまり、目詰まりを起こして吸引力が下がってきます。紙フィルター・タイプの掃除機は、一年に一度掃除します。 掃除機の内部に直接たまるタイプのものなら、三か月に一度はフィルターの手入れをしなければなりません。ほこりが飛び散らないように、透明なビニール袋でおおったあと、フィルター自身を傷めないようにわくをたたいて、おおまかなほこりを落とします。さらに、中性洗剤でフィルターを洗ってよく風の通るところに陰干しします。今までフィルターを一度も掃除したことがないというかたは、ぜひ試してみてください。音も軽くなり、驚くほど吸引力がアップします。

●単二の乾電池でホースの詰まりを直す
 電気掃除機は本来、小さなゴミやほこりを吸い込むための道具ですから、紙くずや大きなゴミはあらかじめ手で拾っておきます。 しかし、めんどうがったり、あるいはついうっかりして大きなゴミを吸い込んでしまうと、ホースが詰まる原因となります。ことに子供のいる家庭では、おもちゃやティッシュペーパーなどを詰めてしまうことがよくあるようです。ホースに異物が詰まれば、吸い込み音が変わるのですぐにわかるはずなのですが、案外気がつかない人も多いようです。そのまま使っていると、さらに吸引力が落ち掃除機が正常に作動しなくなり、最後は全く吸わなくなってしまいます。さて、詰まりを除去する方法ですが、プロがよく用いるのは乾電池を使う方法です。ホースの太さにもよりますが、通常は単二の乾電池をホースの本体側から何個か入れ、逆さにつるすようにして上下に振ります。こうすると、乾電池が詰まったものを押し出してくれます。ただし、吸い込み口のほうから入れると、かえってゴミが詰まってしまいますので入れる方向には注意しましょう。

●テレビ、オーディオの汚れ落としに水は禁物
 テレビは静電気を発生させ、空気中の粒子やゴミを吸着する性質があります。特にブラウン管が汚れると、画面が暗くなります。まず、テレビのコンセントを抜いて電源を切ったあと、スイッチの部分や裏側のほこりをブラシで払いながら電気掃除機で吸いとります。ただし、裏パネルの中には高圧電流部分があったり、配線をきずつけることがあり危険ですので、けっしてあけないこと。 ブラウン管や本体は脱水ぶきします。汚れがひどければ、よくしぼった布で洗剤ぶきしたあと、からぶきします。スイッチなどのこまかい部分は綿棒で汚れをふきとります。テレビやオーディオなどの精密機械には水をつけたりするのは禁物です。

●パソコンは必ず電源を切ってから清掃
 パソコンは、使用中に電源が切れるとデータが破壊されて修復できません。ですから、パソコン使用中に電気掃除機をかけたりすると、吸い込み口がひっかかりコンセントを抜いてしまったり、掃除機の電気容量でブレーカーが落ちてしまうこともあります。 パソコンのある部屋を掃除するときは、パソコンの電源を切ってからします。パソコンの掃除は、キーボード部分は、キーの間にすき間が開いており下にほこりが落ちてしまうので、サッシブラシでほこりをゆるめながら電気掃除機で吸います。ディスプレーは、テレビと同じようにかたくしぼった布で洗剤ぶきしたあと、からぶきします。 ふだんから帯電ブラシなどにほこりを吸着させて汚れをためないことがなにより大事です。

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